初めての監査で指摘を受けやすい項目TOP5|監査実施団体が実例をもとに解説
初めての監査で指摘を受けやすい項目TOP5
監査実施団体が実例をもとに解説
「初めての外部監査で何を準備すればいいかわからない」「どんな点を指摘されるのか不安」。そんな登録講習機関の担当者の方へ。監査実施団体として多くのスクールを担当してきた行政書士かわさき事務所が、現場で実際によく見られる指摘事項を具体的に解説します。
① 初回監査でよく見られる5つの指摘事項とその具体的な内容
② 指摘を受けた場合の是正方法と事前準備のポイント
③ 講師の経過措置撤廃(2025年12月)が監査に与える影響
④ 監査前に確認すべきセルフチェックリスト
監査で指摘を受けることの意味
登録講習機関は毎事業年度、外部の監査実施団体による監査を受検する義務があります(「無人航空機の登録講習機関及び登録更新講習機関に関する省令」第6条)。監査の目的は「不適切事項を早期に発見し、改善を促すこと」です。
🚫 「外部監査で指摘されなかった」は免責にならない
外部監査で指摘されなかった不適切事項についても、後から行政処分の対象となる可能性があります。指摘されなかったこと自体が酌量の理由にはなりません。監査実施団体の目利き力が重要であり、適切な指摘を受けることが登録講習機関の健全な運営につながります。
株式会社フォローアップ(行政書士かわさき事務所)は、ドローン法務を専門とする行政書士が運営する監査実施団体です。省令・実施要領・実施細則に精通した立場から、適切かつ実務的な指摘と是正アドバイスを行います。
指摘を受けやすい項目TOP5
以下は、初めて外部監査を受ける登録講習機関で特によく見られる指摘事項です。いずれも「知らなかった」「後回しにしていた」ことで発生するケースが多いものです。
省令第6条第8号では、登録講習機関の管理者自身が「講習事務の実施状況に係る定期的な確認(内部監査)」を行うことが求められています。外部監査(第三者による監査)とは別に、管理者自らが定期的に自社の運営を確認・記録する義務です。
実際の監査現場では「外部監査を受ければ十分」と誤解しているケースが多く、内部監査の記録が存在しないまま外部監査を迎えるスクールが少なくありません。
- 管理者が定期的(最低年1回以上)に内部監査を実施し、記録する
- チェック項目・実施日・確認者・結果・改善事項を記録・保管する
- 外部監査前に内部監査を実施しておくことで、不備の事前発見にもなる
学科講習・実地講習・修了審査の各記録は、省令に定められた様式・項目に従って正確に記載し、適切な期間保管することが義務づけられています。
よく見られる不備としては、受講者の署名漏れ、講師名・日時の記載不備、修了審査の採点根拠の記録不足、保管場所・保管期間の未整備などがあります。
- 講習ごとに記録の記載漏れがないか確認するルーティンを設ける
- 修了審査の採点記録は採点基準・採点者・採点結果を明記する
- 記録の保管場所・保管期間(原則5年)を社内規程で明文化する
実地講習を実施する上で、飛行時の安全管理規程・緊急時(墜落・接触・負傷等)の対応手順の整備は省令上の要件です。「マニュアルはある」という場合でも、内容が実態に即していない・最新の実施細則に対応していないケースが散見されます。
- 令和8年6月5日施行の修了審査基準改正(保護具着用義務等)を反映した規程に更新する
- 緊急時の連絡先・対応フローを具体的に記載し、講師全員が把握している状態にする
- 規程の制定日・改訂履歴を記録し、最新版であることを明示する
講習の受講にあたって、受講者の本人確認(身分証の確認等)が適切に行われているかも監査の確認項目です。オンラインでの受講手続きが増える中、本人確認の方法・記録の保管が曖昧になっているケースがあります。
また、受講者が技能証明の申請要件(年齢・身体適性等)を満たしているかの確認記録が不十分なケースも見られます。
- 本人確認の方法・使用した書類・確認者・確認日を記録する
- 受講者の申請要件確認(年齢・身体適性等)の手順を標準化する
- オンライン手続きの場合は本人確認の方法を明文化し記録する
登録講習機関の講師は、担当する講習の種別に応じた技能証明の保有と、取得後の飛行経験(一等:1年・二等:6か月)が必要です。これらの要件を満たしているかの確認・記録管理が不十分なケースがあります。
特に2025年12月6日施行の省令改正で講師要件の経過措置(暫定措置)が撤廃されたため、改正後の規定への対応状況が監査で重点的に確認されるようになっています。
- 講師ごとに技能証明の種別・有効期限・取得日・飛行経験の一覧表を管理する
- 経過措置(暫定措置)の適用可否を登録更新時期に照らして確認する
- 講師の技能証明の有効期限管理を怠らない(失効時は講師としての要件を満たさなくなる)
見落とされがちな講師の経過措置撤廃
2025年12月6日の省令改正施行により、登録講習機関の講師要件に関する経過措置(暫定措置)が撤廃されました。更新時期によって適用される規定が異なるため、自社の状況をしっかり確認する必要があります。
経過措置撤廃のスケジュール・各ケースの適用期限については、国土交通省が公開している「登録講習機関の講師条件の経過措置撤廃の期限について」(PDF)をご参照ください。登録時期・更新時期によって適用されるケースが図解されています。
| 登録日・更新時期 | 適用される規定 |
|---|---|
| 2025年12月6日以降に登録申請する場合 | 経過措置なし。一等は登録申請の1年前までに技能証明取得+1年の飛行経験、二等は6か月前までに技能証明取得+6か月の飛行経験が必要 |
| 2025年12月5日までに登録申請・更新済みの場合 | 経過措置撤廃以降の最初の更新期限(撤廃日から1年未満の場合は次の更新期限)までに、講師が技能証明取得+必要な飛行経験を積む必要あり |
⚠ 自社の登録日・更新時期によって適用されるケースが異なります。判断が難しい場合はお早めに専門家にご相談ください。
講師研修・修了審査員研修の受講義務
経過措置撤廃とあわせて、見落とされやすいのが講師・修了審査員の定期研修の受講義務です。
| 対象 | 受講頻度 | 内容・注意事項 |
|---|---|---|
| 講師 | 3年ごとに1回以上 | 講師研修を受講し、その記録を保管する必要があります。受講記録が未整備の場合、監査での指摘対象となります |
| 修了審査員 | 3年ごとに1回以上 | 修了審査員についても同様に、3年ごとの研修受講と記録の保管が求められます。修了審査員と講師を兼任している場合も、それぞれの記録管理が必要です |
🚫 講師研修・修了審査員研修の受講記録が整備されていないことは、監査での指摘事項となります。受講日・受講者・研修内容を記録し、適切に保管してください。
監査前セルフチェックリスト
外部監査を受ける前に、以下の項目を確認してください。
| 確認 | 確認項目 | 関連する指摘事項 |
|---|---|---|
| ☐ | 管理者による内部監査を実施し、記録が残っているか | TOP1 |
| ☐ | 学科・実地・修了審査の記録書に記載漏れがないか | TOP2 |
| ☐ | 記録書が適切な期間・場所に保管されているか | TOP2 |
| ☐ | 安全管理規程・緊急時対応手順が最新の基準に対応しているか | TOP3 |
| ☐ | 受講者の本人確認記録が整備されているか | TOP4 |
| ☐ | 講師全員の技能証明の種別・有効期限・飛行経験を一覧管理しているか | TOP5 |
| ☐ | 講師の経過措置の適用可否を確認しているか | TOP5 |
| ☐ | 講師の定期研修(3年ごと)の受講記録が整備されているか | TOP5 |
| ☐ | 修了審査員の定期研修(3年ごと)の受講記録が整備されているか | TOP5 |
| ☐ | 修了審査基準の改正(令和8年6月5日施行)への対応が完了しているか | TOP3 |
株式会社フォローアップ(行政書士かわさき事務所)はドローン法務を専門とする行政書士が運営する監査実施団体です。省令・実施要領・実施細則の解釈から是正方法のアドバイスまで、法的根拠に基づいた適切な指摘と実務的なサポートを提供しています。「指摘されてから困る」のではなく、「事前に気づいて改善できる」監査を目指しています。
よくある質問
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法的根拠に基づいた適切な指摘と、実務的な是正アドバイスを提供します。
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