【2025年度開始】USP制度とは?ドローン運航者が知っておくべきUTMSの基本を解説

お役立ち情報 2026年04月14日

【2025年度開始】USP制度とは?
ドローン運航者が知っておくべきUTMSの基本を解説

2025年度より、国土交通省が「USP制度(UTMサービスプロバイダ制度)」の初期運用を開始しました。ドローン国家資格をお持ちの運航者として、今後の空域管理の仕組みを理解するために、制度の概要をわかりやすく解説します。

USP制度 UTMS ドローン運航管理 DIPS2.0 飛行計画 航空法

UTMSとUSPとは何か

まず用語を整理します。似た略称が並んでいますが、それぞれ以下の意味です。

略称正式名称意味
UTMS UAS Traffic Management System 無人航空機の運航を管理するシステム全体のこと
USP UTM Service Provider UTMSのサービスを提供する認定事業者のこと
DIPS Drone Information Platform System 国交省が運営するドローン情報基盤システム(従来の飛行計画通報先)

簡単に言えば、UTMS=ドローンの「空の交通管理システム」USP=そのシステムのサービスを提供する国交省認定の事業者です。

運転免許で例えると

道路交通でいえば、DIPS(従来)が「各自が役所に道路使用の届出をする」イメージだとすると、UTMSは「信号や交通管制センターが複数の車の流れを調整する」仕組みに近いものです。ドローンが増えるにつれ、個別の届出だけでは衝突リスクの管理が難しくなることへの対応です。

なぜUSP制度が導入されたのか

国土交通省がUSP制度を導入した背景には、ドローンの急速な普及があります。

課題内容
飛行計画の重複・競合 複数の運航者が同じ空域・同じ時間帯に飛行計画を通報した場合、現状はDIPSが重複を表示して運航者同士がメール等で調整しており、手間と時間がかかっている
有人機との接近リスク ドクターヘリや低空飛行の航空機とドローンが同じ空域を利用するケースが増えており、接触リスクの低減が急務
複数機同時飛行の管理 物流・測量・点検など業務用途のドローンが増加し、同時に多数の機体が飛行する状況への対応が必要
UTMSの役割

UTMSは複数のドローンの飛行計画・実際の飛行状況に加え、地図情報・気象情報などを関係者間でリアルタイムに共有することで、安全な空域の活用を可能にするシステムです。将来的には有人機の動きとも連携し、接触リスクをさらに低減させることが期待されています。

運航管理システムの段階的導入(Step1〜3)

国交省はUTMSを一度に導入するのではなく、3段階で段階的に整備する方針です。

1
現状(Step1)
DIPS単独での管理

飛行計画の重複はDIPSが表示。運航者同士がメール等で個別調整。手間が発生している。

2
2025年度〜(Step2)
認定USPによる調整支援

認定USPが飛行計画の調整支援サービスを提供。時間・高度等の調整を効率化。将来は動態把握・経路逸脱アラートも。

3
将来(Step3)
空域指定・完全な交通管理

特定空域を指定し、飛行前〜飛行中〜飛行後まで一貫した低高度空域管理を実現。有人機との完全連携も視野に。

現在(2025〜2026年度)はStep2の初期段階です。認定USPが提供するシステムを通じて、飛行計画の重複を事前に調整しやすくなることが主な変化です。

UTMSを使うとどう変わるか

認定USPのサービスを活用することで、運航者にとって以下のメリットが期待されます。

変化のポイント内容
飛行計画の調整がスムーズに 他の運航者との飛行計画の重複が事前に把握でき、時間・高度等の調整を効率的に行えるようになる
通報手続きの負担軽減 適正な期間・範囲での通報を行いやすくなり、DIPS2.0への手続きがより円滑になることが期待される
安全性の向上 複数機が同時飛行する環境でも、計画段階での衝突リスクを低減できる
将来的なリアルタイム管理(Step3以降) 飛行中の動態把握・経路逸脱のアラート・有人機との情報共有が実現される予定

⚠ UTMSはDIPSに代わるものではなく、DIPSと連携・併用する仕組みです。飛行計画の通報義務など現行の手続きは引き続き必要です。

現時点での運航者への影響

2025〜2026年時点で、ドローン運航者が実際に知っておくべき点を整理します。

項目現時点の状況
DIPS2.0の手続きは変わるか 飛行計画の通報義務など現行手続きは変わらない。UTMSはあくまで補完的なシステム
USPのサービスを使うには 国交省からIDを取得した認定USPを選び、そのサービスを利用する。利用方法は各USPにより異なる
技能証明との関係 直接的な関係はないが、制度の動向を把握することがドローン運航者としての知識として重要
更新講習との関連

FUドローンスクールの更新講習では、航空法やドローン制度の最新情報も学ぶことができます。USP制度のような新しい制度についても、受講の際にご質問いただけます。

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よくある質問

UTMSはUAS Traffic Management Systemの略称で、無人航空機(ドローン)の運航を管理するシステムです。複数のドローンが同時に飛行する場合や有人機と同じ空域を利用する場合に、飛行計画・飛行状況・気象情報などを関係者間で共有し、安全な空域の活用を可能にします。
USPはUTM Service Providerの略で、無人航空機の運航管理サービス(UTMS)を提供する事業者のことです。国土交通省の審査要領に基づいてIDの交付を受けた事業者(認定USP)のみがサービスを提供できます。ドローン運航者がUSPになるのではなく、認定USPのサービスを「利用する」立場となります。
USP制度は2025年度から初期的な運用(Step2初期)が開始されました。国土交通省は運航管理システムを段階的に導入する方針で、まず認定USPによる飛行計画の調整支援から始まり、将来的にはリアルタイムの動態把握・有人機との連携へと発展させる予定です。なお、本ページの情報は2026年4月時点のものです。
現時点では、認定USPのサービス利用は任意です。DIPS2.0への飛行計画の通報など既存の手続きは引き続き必要ですが、UTMSの利用自体は義務ではありません。ただし、今後の制度の発展に伴い、特定の空域・飛行形態での利用が推奨・義務化される可能性があるため、制度の動向を把握しておくことが重要です。
直接的な関係はありませんが、ドローン国家資格(技能証明)を持つ運航者として、USP制度のような空域管理の仕組みを理解しておくことは重要です。更新講習では航空法・ドローン制度の最新情報も学ぶことができます。
川﨑 一礼
この記事を書いた人
川﨑 一礼
ドローン事業責任者 / 行政書士(大阪会所属)
無人航空機の飛行許可承認申請・登録講習機関等の設立運営・監査実施団体の設立運営を専門とする行政書士。登録更新講習機関「FUドローンスクール」を運営し、航空法やドローン制度の最新情報を発信しています。
FUドローンスクール(岸和田市)

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