監査で提出を求められる書類一覧|事務規程受理連絡から動画記録まで
監査で提出を求められる書類一覧
事務規程受理連絡から動画記録まで
登録講習機関・登録更新講習機関の監査では、講習事務規程から受講者記録、修了証明書発行台帳まで幅広い資料が確認されます。監査チェックリストに基づき、事前に準備・整備しておくべき書類と記録の保管期間を整理します。
① 監査では講習事務規程・受講者記録・修了証明書発行台帳・財務諸表等が幅広く確認される
② 受講者記録・修了審査結果・実施計画書は3年間、財務諸表等は5年間の保管が必要
③ 講師・修了審査員の研修修了記録も確認対象・研修受講後3年経過で再受講が必要
④ 学科・実地講習は実地監査でも動画等での確認が可能・修了審査はオンライン監査の場合のみ動画確認が認められる
監査で確認される書類の全体像
登録講習機関等の監査は、国土交通省が定める「登録講習機関等監査実施細則」の別添1〜4(登録講習機関監査チェックリスト・登録更新講習機関監査チェックリスト、それぞれ本部用・事務所用)に基づいて実施されます。確認される資料は大きく分けて「事務規程関連」「受講者・講習実施記録」「人員に関する書類」「修了審査記録」の4分野に整理できます。
| 分野 | 主な確認内容 |
|---|---|
| 事務規程関連 | 講習事務規程(更新講習機関は更新講習事務規程)の管理状況・航空局届出内容との一致 |
| 受講者・講習実施記録 | 入学申請・料金収納記録、実地講習実施計画書、講習実施実績記録、財務諸表等 |
| 人員に関する書類 | 管理者・副管理者の届出内容、研修修了証明書、講師・修了審査員の技能証明・研修記録 |
| 修了審査記録 | 修了審査結果・修了証明書の交付記録、日常点検記録簿、飛行日誌 |
講習事務規程に関する書類
監査チェックリストでは、まず講習事務規程(無人航空機講習事務規程)が適切に管理されているかが確認されます。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 事務規程の管理状況 | 講習事務規程が適切に管理・保管されているか |
| 航空局届出内容との一致 | 登録講習機関等が保持する最新の事務規程と、航空局に届出済みの事務規程が一致しているか(航空局が変更届出不要と判断した項目を除く) |
| 変更届出の提出状況 | 事務規程の内容に変更が生じた場合、変更届出が確実に提出されているか |
⚠ 実際に運用している事務規程の内容と、航空局に届出済みの事務規程の内容が食い違っている状態は、監査で不適切事項として指摘される典型的なパターンです。変更届出が必要となるのは事務規程本体の変更だけではありません。講義室・実技講習を行う空域などの施設及び設備の変更、役員の選任・解任など、届出内容に影響する変更が生じた場合は、いずれも速やかに変更届出を行う必要があります。
受講者・講習実施に関する記録
受講者や講習実施状況に関する記録は、いずれも一定期間の保管が義務づけられています。
| 記録の種類 | 保管期間 | 備考 |
|---|---|---|
| 入学申請の受理・料金収納記録 | 3年間 | 受講者ごとの申請受理・料金の収納状況を記録 |
| 修了審査結果・修了証明書交付記録 | 3年間 | 管理台帳での記録が必要 |
| 実地講習実施計画書 | 3年間 | 四半期ごとの作成が必要。航空局への提出は不要で、登録講習機関等において適切に保管する |
| 講習記録簿 | 3年間 | 学科・実地講習の実施状況の記録(講習記録簿) |
| 財務諸表等 | 5年間 | 毎事業年度経過後3か月以内に作成・事務所に備え置く |
修了証明書は、規定の項目が網羅された様式となっているか、受講者が実際に受講・修了した講習内容と記載内容が一致しているかが確認されます。また、修了者情報をドローン情報基盤システム(DIPS)にCSV形式で正しくアップロードしているかも監査対象です。
管理者・講師・修了審査員に関する書類
登録講習機関等の運営に関わる人員についても、航空局への届出内容と実態が一致しているかが確認されます。
| 対象 | 確認される主な書類・記録 |
|---|---|
| 管理者・副管理者 | 航空局への届出のとおりの者であるか、統括的な管理権限・責任を実質的に有しているか、管理者研修の修了証明書 |
| 講師 | 届出にない者が講習を行っていないか、届出の担当科目以外を担当していないか、有効な技能証明、講師研修の受講修了記録(3年経過後は再受講記録) |
| 修了審査員 | 担当する資格区分に応じた修了審査員研修の受講・有効な修了審査員研修修了証明書 |
⚠ 講師の条件を満たさない者が講習を行っている事案、修了審査員の条件を満たさない者が修了審査を行っている事案は、監査実施要領上「直ちに航空局への報告が必要な重大な不適切事項」に位置づけられています。人員に関する書類は特に正確な管理が求められます。
動画記録による確認
学科講習・実地講習・実習空域(修了審査で用いるもの)の確認は、オンライン監査に限らず実地監査でも動画等によることができます。修了審査についてはオンライン監査の場合のみ動画等での確認が可能です。
| 対象 | 動画等での確認 | 撮影の要件 |
|---|---|---|
| 修了審査 | オンライン監査のみ可 | 開始から終了までを撮影対象とし、無人航空機全体が開始から終了まで映っており、実習空域(修了審査で用いるもの)の様子も把握できるように撮影する |
| 学科講習 | 実地監査・オンライン監査ともに可 | サンプリング監査対象科目の開始から終了までを撮影する |
| 実地講習 | 実地監査・オンライン監査ともに可 | サンプリング監査対象科目の開始から終了までを撮影する |
計画的監査は実地監査またはオンライン監査での実施が可能ですが、登録講習機関等の登録有効期間(3年間)のうちに少なくとも1回は実地監査を実施することが定められています(登録講習機関等監査実施要領 3-2-1(2))。必ずしも最終年度(3年目)に限定されるものではなく、3年間のいずれかの事業年度で実地監査を受ければ要件を満たします。実地監査を選択する年度であっても、学科講習・実地講習は動画記録での確認が認められているため、あらかじめ動画記録の準備体制を整えておくとスムーズです(修了審査は実地監査の場合、現地での直接確認が必要です)。
本記事に記載した監査確認項目・保管期間・実地監査の実施要件は、いずれも国土交通省航空局「登録講習機関等監査実施要領」及び「登録講習機関等監査実施細則」(別添1〜4 監査チェックリストを含む)に基づいています。制度は改正される場合があるため、最新の内容は必ず国土交通省の公式情報をご確認ください。
